「Twitter.new」は本当に“新たなTwitter”となるのか――商標返上の動きとユーザー心理を読み解く

来年末のオープンに向けて「Twitter.new」がハンドルネームの予約受付を開始し、大きな注目を集めています。旧TwitterであるXがブランド転換を進める中、その空白を狙うかのように登場した新SNSの動きは、SNS市場の構造変化を象徴する出来事と言えます。

今回のプロジェクトを推進しているのは、アメリカ・バージニア州のベンチャー企業で、「オペレーション・ブルーバード」という名を掲げています。同社は、Xが「Twitter」と「tweet」に関する商標の扱いを曖昧にしていると判断し、米国特許商標庁に対して商標登録を取り消すよう請願書を提出しました。もし請願が認められれば、「Twitter.new」という名称を公式に掲げ、新たなSNSとしての参入を目指すとしています。

また、すでに「twitter.new」というドメイン名を取得しており、ハンドルネームの予約受付も開始されています。12万件以上の予約が集まっていることからも、ブランドの持つ影響力の大きさがうかがえます。ただし、「希望したハンドルが必ず付与されるとは限らない」との注記もあり、あくまで先行受付という位置づけのようです。

一方で、ユーザーの反応は複雑です。「Xが再びTwitterに戻ってほしい」という声は根強く、新しい“Twitter的サービス”の登場がさらに混乱を招くのではないかという懸念もあります。特に、運営企業の実態が明らかでない点に不安を抱くユーザーは少なくありません。

SNSはブランドと文化が一体となって成長するサービスです。その意味で、「Twitter」という名前に強い愛着を持つユーザーは多く、名前の継承がそのままコミュニティの継承になるわけではありません。仮に商標返上が認められ、Twitter.newが正式に誕生したとしても、ユーザーが求める“かつての空気感”を取り戻せるかは未知数です。

今回の動きは、単なる新SNSの立ち上げではなく、ブランドの象徴性とユーザー文化の関係、その継承の難しさを浮き彫りにしています。今後、Xのブランド戦略がどのように進むのか、また「Twitter」という名称がどこに帰属するのかは、SNS史において大きな転換点となるかもしれません。

SNSの進化とブランドの再定義が交錯する中、「Twitter.new」がどのような位置づけを獲得するのか、引き続き注視したいと思います。