アマゾンが2023年版「ブランドプロテクションリポート」を発表し、その内容が注目を集めています。リポートによると、アマゾンの模倣品犯罪対策部門は700万点以上の模倣品を発見し、排除したほか、70万件以上の不審な出品者アカウントの作成を阻止したとされています。これは、2020年に模倣品犯罪対策部門が設立されて以来、その効果が飛躍的に向上していることを示しています。
アマゾンの「ブランド登録プログラム」は、ブランドが自社の商標や著作権、特許を侵害しているサードパーティー製品を発見・報告するための重要な仕組みです。プラダグループ、シスコ、キヤノンなどの主要ブランドがこのプログラムに参加しており、アマゾンのマーケットプレイスの成長にもかかわらず、侵害事例が30％以上減少していることが報告されています。
また、中国の公安局（PSB）との協力により、模倣品製造業者や悪質業者の拘束、模倣品関連捜査など50件以上の取り組みが行われ、100人以上の容疑者が逮捕されたことも大きな成果です。
さらに、アマゾンは、視覚的知的財産の侵害を体系的に検出するために、大規模言語モデルや高度な機械学習モデルを使用しています。2023年には12億ドル以上をこの取り組みに投資し、AIやMLのサイエンティストから犯罪捜査官まで、合計で1万5000人以上を雇用しているとのことです。
アマゾンの模倣品対策の徹底ぶりは、ブランド保護において重要な一歩です。私たちにとっても、このような取り組みはクライアントの知的財産を守るための新たな参考になるでしょう。ブランド保護のために何ができるのか、どのような戦略が効果的であるのか、アマゾンの事例から多くの学びを得ることができます。今後も、こうした取り組みがさらに発展し、模倣品対策の最前線で活躍することを期待しています。
この記事が、皆さんのブランド保護に役立つ情報となれば幸いです。ご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
