7枚目のアルバム『メイヘム』で音楽シーンに再び嵐を巻き起こしたレディー・ガガが、思わぬ形で法廷の嵐にも巻き込まれています。訴えを起こしたのは、サーフ&ライフスタイルブランド「ロスト・インターナショナル」。争点となっているのは、ガガがアルバム関連のプロモーションやグッズに使用しているロゴが、同社の商標に「酷似している」という点です。
ガガ側の反論:「成功に便乗した訴訟だ」
ガガの弁護士は強気の姿勢を崩していません。「根拠のない訴えであり、法制度を悪用した“便乗ビジネス”に過ぎない」と主張し、アルバム『メイヘム』が記録的ヒットを飛ばしたことへの“後乗り訴訟”と断じています。
確かに、ガガほどの影響力を持つアーティストが新作を出すと、その周囲に様々な思惑が飛び交うのは世の常。しかし、今回の件は単なる「便乗」で片付けるには、少々複雑な構図があるように思えます。
ブランド側の主張:「“メイヘム”は私たちのアイデンティティ」
ロスト・インターナショナルは、1986年の創業以来「メイヘム」の商標を一貫して使用してきたと主張。特に創業者のマット・ビオロスのニックネームでもあり、ブランドのアイデンティティともいえる存在です。
今回ガガのグッズに使用されたデザインが、ブランドのロゴと「ほぼ同一」であるとすれば、混同や誤認のリスクは否定できません。商標とは、単なる「デザイン」ではなく「信用と実績の積み重ね」でもあるのです。
クリエイティブと法的境界の難しさ
アートとビジネスが交差する現代において、「創造性」と「法的保護」のバランスはますます難しくなっています。インスピレーションと模倣の線引きは曖昧で、時に双方が「正義」を主張できるグレーゾーンが存在するのです。
では、今回のケースはどうでしょう?
- ガガ側は「完全なオリジナル」と主張する
- ブランド側は「明確に似ている」と訴える
この対立を解くカギは、消費者が「誤解するかどうか」。法的にも「混同の可能性」が重要視されるため、単なるデザインの類似以上に、「見た人がどのように受け取るか」が争点となるでしょう。
まとめ:アートの自由と商標の尊重、その“ちょうどいい”距離感
今回の訴訟がどのような結末を迎えるにせよ、私たちが注目すべきは、著名アーティストであっても法の網をくぐることはできないという事実です。逆に言えば、ローカルブランドであっても、長年築いてきた価値が法に守られるべきだというメッセージでもあります。
音楽とファッション、アートと権利。その境界線を再確認させられる、非常に現代的なケースだといえるでしょう。