2026年に入り、次期Pixelシリーズに関する情報が少しずつ表に出始めました。その中でも注目を集めているのが、折りたたみスマートフォン「Pixel 11 Pro Fold」に関する噂です。とくに今回は、性能やカメラではなく、「修理のしやすさ」という観点で興味深い話題が浮上しています。
今回の噂の出どころは、Googleが米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office)に出願した特許です。この特許では、端末内部、なかでもバッテリー周辺の構造について、従来とは異なる設計思想が示されています。
折りたたみスマホと「修理の壁」
折りたたみスマートフォンは、その構造の複雑さゆえに、修理が難しい製品カテゴリーとして知られています。Pixel Foldシリーズも例外ではなく、現行世代にあたるPixel 10 Pro Foldでは、バッテリーが強力な接着剤で固定されています。
この方式は、薄型化や剛性確保には有利ですが、バッテリー交換時には大きな障壁となります。専用工具が必要になるだけでなく、取り外しの過程で発火や破損のリスクも伴います。結果として、ユーザー自身による修理はほぼ不可能で、耐久性や長期使用という点では必ずしも親切な設計とは言えないのが実情です。
接着剤を使わない新しいバッテリー構造
今回報じられている特許内容によると、バッテリーは接着剤で固定されるのではなく、専用形状のスペースにスライドして収められ、複数の機械部品によって固定される構造が検討されています。情報は、Hypertxtの報道や情報提供者によって伝えられました。
バッテリーを収めるシャーシ部分は金属製とされ、内部でのズレや回転を防ぐ工夫も盛り込まれているようです。さらに、この構造であってもワイヤレス充電に対応できる余地が残されている点は、実用面で非常に重要です。
もしこの設計が実際に製品へ反映されれば、バッテリー交換時の作業負担は大きく軽減され、修理業者だけでなくユーザーにとっても大きなメリットとなります。
特許は「方向性」を示すものに過ぎない
もっとも、今回の情報はあくまで特許段階の話です。特許に記載された技術が、そのままPixel 11 Pro Foldに採用される保証はありません。実験的な検討にとどまり、最終的には見送られる可能性も十分に考えられます。
ただし、重要なのは「Googleが何を課題として認識しているか」です。接着剤に依存しないバッテリー固定方式を検討しているという事実自体が、修理性や製品寿命を意識した設計思想へと舵を切りつつあることを示唆しています。
修理しやすさは次世代スマホの価値になるか
近年、スマートフォン市場では「長く使えること」や「修理しやすさ」が徐々に評価軸として重視されるようになっています。法規制や環境意識の高まりもあり、メーカー側にとっても無視できないテーマです。
その文脈で見ると、Pixel 11 Pro Foldに関する今回の特許情報は、単なる技術的噂以上の意味を持っています。たとえこの設計が採用されなかったとしても、Googleがこの方向性を模索しているのであれば、今後のPixelシリーズにおいて前向きな変化が期待できそうです。
折りたたみスマートフォンが「高性能だが壊れやすい製品」から、「長く安心して使える製品」へ進化できるのか。その試金石として、Pixel 11 Pro Foldの動向は引き続き注目に値すると言えるでしょう。
